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第6世代CPUやTPM未対応のハード / 富士通 PRIMERGY TX-1310M3にWindows11をインストール / Windows-XPやG-CREWも動かす

Windows11で利用の場合には、CPUやTMP 機能などの制約のために、今まで使っているPCが使えないケースもあります。CPUがWindows11に未対応でTPMの機能のない古いPCをWindow11にアップグレードします。

富士通のPRIMERGYシリーズはサーバー用途の製品シリーズです。サーバーの対応OSはWindows Server やLinuxなどに対応しています。TX-1310M3モデルは静音のコンパクトなタワータイプのモデルです。

サーバー向けなのでオーディオ機能はありません。グラフィックもdisplayportで最低限の機能になります。またオンボードのレイド機能もサーバーOSのみに対応であり、Windows10 / Windows11などのパーソナルユースのOSに適した製品ではありません。

PCIスロットは、PCI  Express 3.0(8レーン)までの対応です。もちろんTPMもありません(以前はTPM2.0のパーツは販売していましたが、今は販売していません。)

今回、富士通のPRIMERGY TX-1310M3に

  • Windows 10 をインストール
  • TPMなし / CPU要件に不適合モデルを Windows 11 へアップグレード

します

 

【TX-1310M3の特徴】

  • メモリはECC(メモリエラー訂正機能)
  • グラフィック機能は貧弱
  • 音声機能は無し
  • 静音(自席の脇においても、音が気になりません)
  • サーバーの自動起動 *1

*1 停電時などの復電の際に、通電が開始されると自動でサーバーを起動させることが出来ます

 

 

【サーバーの自動起動設定】

通電開始時の自動起動の設定は、Bios の「Power」項目の「Power Failure Recovery」から設定します。

Bios は 「F2」 Biosや起動メディア選択は「F12] キーです(Power On時点ですぐに操作をする必要があります)

選択できる項目は

  1. Disable
  2. Always off
  3. Always on(通電開始で、常にパワーオン)
  4. Previous State(通電開始で、停電前の状況に戻します)

 

 

 

【機器やパーツ】

今回、使用したパーツです

Windows10/11のパーソナルユースで利用の場合には、グラフィックス機能、および音声機能を追加します。TX-1310M3 でCPUはLGA1151に対応しています。オリジナルで搭載のCPU は第6世代の

  • LGA1151  Pentium G4560  (2Core / 4スレッド)/ 54W
  • LGA1151  Xeon E3-1225 V6 (4Core / 4スレッド)/ 73W

などです

今回 第6世代の低消費電力CPU LGA1151 Core i7-6700(4Core / 8スレッド)/ 65W を利用

  • 本体 TX-1310M3 / オンボードMegaレイド
  • メモリ 4GB x 4  / DDR4 2400 ECC  UDIMM
  • グラフィックスカード / NVIDIA GeForce GT710
  • SSD / WD Red SN700 NVMe WDS100T1R0C (1TB)
  • HDD / WD40EFAX-RT (4TB) x2 台
  • Blueray Drive / BW-16D1HT PRO ( Read / Write 対応モデル )
  • サウンド / Createive Sound Blaster PLay!3 USB ( Mic入力 / Speaker出力)
  • NVMe 増設PCI / Century CIF-M2NV  ( SSD 取付用 )

*M2 などのSSDのポートはないので、SSDを利用時はSATAやPCIタイプから選択
*DVD Driveは本体に標準装備ですが、容量の大きいBlueray-Driveを追加
*サウンドは YouTubeやZoom、teams など音声を再生する場合には必要
*VGA / DVI / HDMI 出力対応のグラフィックスカードを追加
*CPU Core i7-6700は ECC メモリー未対応ですが動作します
*富士通純正以外のECC メモリでは、起動時にワーニングがでます

 

 

【ECCメモリとECC対応のCPUについての組合せ】

  • LGA1151 Pentium G4560  / Xeon E3-1225 V6は「ECCメモリに対応」のCPU
  • LGA1151 Core i7-6700は「ECCメモリに未対応」のCPU

 

 

AIに聞いてみる

Q ECCメモリ対応のボードにECCのメモリを搭載 CPUはECCに未対応のものを乗せた場合にも動作しますが、運用などで支障はありますか

A ECCメモリに対応していないCPUにECCメモリを搭載しても、システムが起動し、ノンECCメモリとして使用できますが、ECCメモリのエラー検出・訂正機能を利用することはできません。ただし、特に問題が起きることは少ないため、運用上の支障はほとんどないと考えられます。

 

 

【基本方針と手順】

  • CPU LGA1151 Core i7-6700(4Core / 8スレッド)に換装
  • メモリは標準搭載のECCメモリを利用
  • SSDはPCIに対応の製品を選択(HDDでも問題ありません)
  • グラフィックスカードとブルーレイドライブを追加

 

  1. SSD / 1TB をCドライブにしてWindows10 / 64bit版をインストール
  2. HDD 4TB x 2 を追加
  3. Windows11 へアップグレード

 

 

【Windows10のインストール】

TX-1310M3へのWindows7のインストールは手間がかかるので、Windows10からの初期インストールをします。Windows10 SSDをCドライブにするだけで簡単にインストールできます。

 

【ライセンスの有効活用】

Windows 7 / 8 などのライセンスを保有の場合には、Windows10のセットアップ時にWindows 7/ 8 などの古いライセンスを登録して使うこともできます。

  1. Windows 7 / Professional ライセンスを入力
  2. Windows 10 / Pro Edition になる
  3. Windows 11 / Pro Edition になる

* Windows 7 / 32bit 版のOEM ライセンスの場合には、Windows 11 / 64bitには利用できません

 

 

【Windows10 インストール】

  • Windows10のメディアを用意してセットアップ(64ビット版をインストール)
  • Windows 7 のライセンスを投入

 

 

【HDD4TB x2 を追加】

  • HDDを筐体に追加

 

【オンボードレイドで運用したい場合】

TX-1310M3はサーバー用途のためオンボードのMegaレイド対応のレイドドライバーは、Windows Server 用のものしか提供されていません。Windows10用のレイドドライバーはありません。

https://azby.fmworld.net/app/customer/driversearch/ia/drviadownload?driverNumber=F1024103

** **
** ソフトウェアRAID Embedded MegaRAID Windows Driver **
** V18.01.2017.0105 **
** **

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対象アレイコントローラ

PRIMERGY ソフトウェアRAID (Embedded MegaRAID)

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動作環境

Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 Datacenter
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 Essentials
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 Foundation
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 Datacenter
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 Essentials
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 Foundation
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 R2 Standard
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 Standard
Microsoft(R) Windows Server(R) 2016 Datacenter
Microsoft(R) Windows Server(R) 2016 Essentials
Microsoft(R) Windows Server(R) 2016 Standard
Windows Storage Server 2012 R2 Standard
Windows Storage Server 2016 Standard

 

 

【レイドドライバーのインストールは?】

AIに聞いてみる

Q Windows Server 20xx と Windows10は兄弟ですか。

A     はい、どちらもWindowsでのすで広義の兄弟に相当します。

 

Q Windows Server用のドライバはWindows10とバイナリ互換はありますか。

A    はい、バイナリ互換はあります。

 

Q 。。。。。。

A xxxxxx

 

 

 

 

【Windows11へアップグレード】

Windows Update でWindows11へのアップグレードチェック

標準の方法では、Windows 11へアップグレードが出来ません

 

 

【CPUチェックおよびTPMのチェックをパスさせてインストールする方法】

Windows 11 のISOイメージをダウンロードします(例 22H2 )

非対応PCに対する処置では appraiserres.dll ファイルの削除は21H2では出来ましたが、22H2からはできなくなっています。

 

AIに聞いてみる

Q どうすればwindows 11にアップグレードできますか

A 22H2からは ISOイメージのファイルの sources ディレクトリにある appraiserres.dll  ファイルをメモ帳で開いてすべてを選択したうえで削除したら上書き保存します。

( 0バイトの appraiserres.dll ファイルにする )

これでインストールが可能です

 

 

インストール時には、途中で選択できる

  • 最新モジュールのダウンロードなど

は選択しません。

せっかく修正した 「appraiserres.dll 」ファイルがオーバーライトされるのを回避させます。

 

 

【Windows11 】

Biosなどの設定内容にも依存しますが、起動ディスクがSSDの場合でパワーオン 35秒ほどでLogin 画面の表示となります

 

【IOベンチマ―ク】

デイスク構成

  • disk C / SSD
  • disk D / E / HDD

 

Disk Speed ベンチマーク /  CrystalDiskMark

  • Disk C / SSD

  • Disk D /  HDD

 

【 Ethernetカードの追加】

TX-1310M3はEthernet は1個です。Hyper-V などを運用する際に、NICが多いと便利なのでPCI の2port Ehternet カードを追加します。USBタイプのNICもありますが、EthernetケーブルがUSBから抜けるとトラブルにつながるので、常時接続の場合にはPCIタイプの方が安全です。

Windowsで利用の場合にはチップセットを気にせずに、どのメーカーのEthernetカードでも動作します。

写真は インテル PRO/1000 PT  です。VMwareESXi でも動作します(VMware ではNE-1000で認識)

 

【生体認証】

Windows Hello でのログインやAzure ADでの FIDO2 の生体認証を利用する場合には、USBタイプの指紋認証器などが使えます。

 

 

Windows HelloやFIDO2対応のUSB「指紋認証器」

 

 

【指紋登録の手順】

  • 利用者はUSBタイプの「指紋認証器」をPCへ接続
  • 利用者の指紋を「指紋認証器」へ登録

* Windows 10 / 11 ユーザーは、Windows標準機能で「生体情報の登録」ができます。

 

【仮想化】

VirtualboxやHyper-V上でWindows-XPやWindows 7なども運用できます。

Windows 11で仮想基盤の運用を行う場合

  • Virtualbox(無償で利用できます)
  • Hyper-V  ( Windows 11 / Pro Editionで利用できます)

などがターゲットになります

 

 

【Hyper-V上での仮想マシンの運用】

Hyper-Vを使う場合には、Windows10 プロフェッショナルエディションからアップデートを行うとWindows11 のプロフェッショナルエディションでHyper-Vが利用できます。

Hyper-V上での仮想マシンの運用

 

Hyper-V上にWindows-XPをインストール

G.CREW6など Windows-XP 上でしか動作しないアプリを動かすには便利です

 

 

Hyper-V上のWindows XPへMET’S のG.CREW6をインストール

 

 

Hyper-V上のWindows XPでG.CREW6の起動

 

古いOSやソフトなども有効活用できます

 

【rdpサーバー】

Windows 11 / Pro Editionでは、rdpサーバー機能が使えます

 

 

【Biosのアップデート】

折角なので TX-1310M3 の Biosを R1.29.0へアップデート